厄落としも兼ねて還暦祝いに家族で温泉旅行に行きました。
行先は長野県の渋温泉です。
目と鼻の先に湯田中温泉があり、車で30分ちょい行くと志賀高原といった立地です。渋温泉に決めた理由は、コロナ禍で厄年の旅行に行けなかったので、9つの湯に入ると厄落としになるという渋温泉に決めました。
渋温泉と言えば、”千と千尋の神隠し”の旅館に似ていると言われている、「金具屋旅館」が人気なんですが既に予約は取れず、「玉久旅館(たまきゅう)」というこじんまりした温泉旅館に泊まりました。
今回の家族旅行は行先も旅館も大正解でした!
大満足で楽しい家族旅行となり、60歳で定年を迎えた主人の労いにも、いい思い出にもなりました。
渋温泉を選んだのは、”九湯の外湯めぐり”ができるからです。九湯めぐりには厄除けのご利益があると公式サイトに紹介されています
九湯めぐりは、九(苦)労を流し、厄除け、安産育児、不老長寿のご利益があるといわれています。
ですから、厄年の主人の厄落としも兼ねました。
九つの外湯+旅館の温泉も良かったんですが、渋温泉は凄く癒される場所だと実感しました。渋温泉はこじんまりした小さな温泉ですので、ゆっくり温泉に浸かり日頃の疲れを取るといった意味では、最高の温泉でもありました。
わが家も思う存分、温泉を楽しみ、美味しい食事を頂きました。
また、歴史を感じる外湯のたたずまい、小さな温泉街が凄く落ち着きます。わが家は2月に行ったからなのか人もボチボチで静かでした。また、九つも外湯があるから、自分好みの肌触りのお湯を見つけることもできます。
私はこの湯が好きやわ~
明日、もう一回入ろう~
なんて娘達と言いあいながら九つ制覇しました。
渋温泉は街中から温泉が湧いているといいます。
こんな狭い場所に入湯場がいくつもあるのは驚きです。九つの湯、更に各旅館にも100%天然温泉があります。ですから、狭い路地を歩いている時も、温泉の硫黄の臭いがします。
渋温泉の九つの外湯は、順番に関係なく好きに入ります。ただ、最後は9番湯に入り、9番湯の道向かいにある渋高薬師にお参りします。
渋高薬師は、薬師如来を祀る神社で満願成就すると言われていますから、最後にはしっかりお参りしたいです。
この渋温泉の外湯は鍵がかけられています。渋温泉の宿泊者は旅館で鍵を貰い、開けて入ります。ただ最後の9番湯は、お金を支払えば宿泊者以外も入湯できます。
そして忘れてはいけないのが、祈願てぬぐいです。
各旅館で購入できます。全ての外湯にスタンプを押す場所が用意されていますので、スタンプを押しながら入湯していきます。
また、九つの湯は街の中にあるのですが、普通に歩けば20分かからないくらいの範囲にありますので、一つ入り次へを繰り返します。中には隣り合っている入湯場もあるくらい近いです。ですから、湯冷めすることなく次の湯へ進むことができます。
ただ、最後に上る渋高薬師は長めの階段を登った先にありますので、大湯に長めに入り熱いまま行きました。そして、旅館に帰宅して旅館のお風呂に即効で入りました。
また、大湯は込み合うので1~8は夕方に入湯し最後の9番大湯は、翌朝7時にゆっくり入りました。夜は込み合っていましたが、早朝は空いていました。
- 一番湯(初湯)→胃腸
- 二番湯(笹の湯)→湿疹
- 三番湯(綿の湯)→切り傷、おでき、子宝
- 四番湯(竹の湯)→痛風
- 五番湯(松の湯)→脊椎病
- 六番湯(目洗いの湯)→眼病
- 七番湯(七操の湯)→外傷性緒障害
- 八番湯(神明滝の湯)→婦人病
- 九番湯(渋大湯)→子宝、リュウマチ、神経痛
渋温泉には外湯が九つあるわけですが、九つも入れるのか?と思いました。
ですが、湯がとても高温です。水道水で温くして入りますが、それでも熱いんです。ですから、5分も入ればもう熱くて熱くて・・・
全て回るのに1時間もあれば十分だと思います。
お風呂にも書かれていますが、熱い湯を止めたり、水を出したりは自由ですが、お風呂を出る時は湯だけ出して出るようにします。
また、湯が熱いから全然知らない人とも、会話が弾んだりしました。
ただ、入る時間、入る湯により温度が異なりますので、熱い湯もあれば温い湯もあります。
わが家が行った日は、男湯は温めだったようですが、女湯は熱かったです。
渋温泉は小じんまりした温泉街です。
狭い空間に民家や旅館、湯治場、お店が立ち並んでいます。歩いて移動するには問題ないんですが、車一台通れる幅ですので、狭いです。
で、宿泊する旅館まで車で行くのですが、狭いうえに人が歩いています。かなり神経使います。
一番人気の”金具屋旅館”は駐車場が、川向うにありバスで送迎しているようでした。町の真ん中辺りにある”さかえや旅館”は大きな駐車場がありました。
わが家が宿泊した”玉久旅館”は渋温泉の入口付近にあり、4台だけ旅館の近くに駐車できました。人ごみまで車で行くこともなく旅館の近くに駐車できラッキーでした。渋温泉で宿泊する旅館を決める時の参考にしてみるといいですね。
とにかく、車は一台しか通れない狭い道ですので、車を駐車するのが大変ではあります。
その反面、多くの車が通るわけではないので、風情ある景色をゆっくり歩くことができます。娘達は歩きにくいといいながら下駄をカランカラン鳴らしながら歩いていました。夜もとても静かでした。
玉久旅館を選んだのは、口コミの評判が良かったからです。そして、トイレ付きの部屋があったからです。
渋温泉の旅館は木造建築の古い旅館が多いので、トイレが部屋になく共同トイレのみの旅館が多いですから、トイレ付きの部屋もある玉久旅館を選び予約しました。
玉久旅館は入口も狭く外から見ると古い旅館でした。4番湯の隣にあります。古いですが、掃除が隅々まで行き届き、中も奇麗でした。凄く気持ちいい旅館だと感じました。
そして、料理も美味しかったです。
手作りの料理が多いから、どれもこれも美味しく頂けました。朝ごはんの後に、デザートとコーヒーが付いたのは嬉しかったです。玉久旅館の食事は和洋折衷でした。山芋の蒸し物が出て、ポットパイが出てと凄くバリエーションが広かったです。
また、信州と言えば野沢菜とおやきが知られています。
野沢菜は付いた時に、蒸した饅頭と一緒に自家製の野沢菜が出てきました。夕食時には、蒸したてのおやきの中身が野沢菜でした。少し辛めの自家製野沢菜がとても美味しかったです。
また、夕飯も朝食も魚がでました。夕飯は鮎のゆずみそ焼き、朝食は焼き鮭でした。鮎には醤油豆、鮭には柚の酢漬けが付きました。
他の旅館にも泊まってみたいとは思いますが、次に行くときも玉久旅館でもいいとも思っています。次がハズレだと嫌なんで悩ましい所です。
渋温泉には家族で行きましたが、息子だけ仕事の都合で行けませんでした。ベタですが温泉まんじゅうを買いました。
渋温泉のお菓子屋では、”まんじう”という幟がありました。
渋温泉では、9つ仕切りのある「いとをかし箱」が売られています。今回は3つのお菓子屋を回り7個のまんぢうと2個のお菓子を買い箱に詰めました。
”色々なお店の味を楽しめる”と紹介されてはいますが、まんぢう2個など購入すると少々、嫌な顔をされましたので、同じ店で9種類のお菓子を買うのがいいのかもしれませんね。
地獄谷野猿公苑は自然の猿たちが温泉に入っている姿が見られることで人気です。地獄谷の辺りでも温泉が湧き出ている場所となります。かなり大雪が降ると閉鎖されますが、2024年2月は地獄谷野猿公苑まで行くことができました。
車で行く際は通れる道を確認して行きます。
冬場は上林温泉の無料駐車場まで行き、車を止めてから約30分程山道を歩きます。
下調べをして日本にきている外国人は装備も万全なのに、普通の格好で現地に向かったわが家でした。とはいえ無事に地獄谷野猿公苑まで着くことができましたが、雪が凍った状態で、アイスバーンになっている箇所もありヒヤヒヤしながら歩きました。
冬に行く場合は、滑らない靴、汚れても大丈夫なズボンなどで行くことをお勧めします。そして、暖かくても上着は必要です。できれば手提げのバッグはおき、両手空いた状態が理想です。
ですが、冬以外の雪のない季節に行くならば、道中でニホンカモシカやリスに出会ったり、小鳥のさえずり、などハイキングを楽しむように歩けると思います。森を抜ける空気を肌で感じ癒されることと思います。
また、地獄谷野猿公苑ではより自然に近い形で猿たちに餌を与えています。そのため、通常の猿の生活を観察できる環境となっています。観光客が猿に餌を与えたり、餌を販売することはしていません。ルールを守ることで自然に近い猿たちを見ることができているようです。
そして何より猿が可愛い♪
温泉を飲んだり、温泉に浸かったり、毛づくろいしている姿が新鮮で妙に可愛く感じてしまうのは何故でしょうか?
渋温泉から車で30分の場所にあるのが善光寺です。一生に一度は訪れたいと言われていますし、厄落とし旅行でもあることから帰りに立ち寄りました。
オフシーズンにも関わらず人が多かったです。春や秋などの観光シーズンはもっと多くの人が参拝するのだろうと想像できます。
ただ、想像以上に地獄谷野猿公苑に時間がかかってしまい、表参道を思う存分楽しむことができませんでした。次回は、参拝も参道も十二分に楽しみたいと思います。
渋温泉から車で約1時間の場所にあるのが、国宝松本城です。カッコいいお城としても人気の高い松本城観光を一緒にするのもお勧めです。
松本城も善光寺同様、参道があります。
松本城の公園には桜の木も多く植えられています。桜の季節に出向いても楽しめそうです。
渋温泉に初めて行きました。娘も主人ももう一度行ってもいいと言っています。私は全国でも名の知れた温泉のある街出身ですが、渋温泉は静かな小さな街の中に温泉がありゆっくり休むことができました。ネオンもなく多くの店もないからこそ、温泉を楽しみゆっくり過ごせました。また、効能の違う温泉が九つもあるなんて感想です。また、渋温泉に宿泊さえすれば何度でも入ることができます。もちろん、旅館の温泉でもゆっくりできます。天然温泉がかけ流しですので熱いのが、ちょっとといった所です。今度は違う季節に訪ねてみたいです。
渋温泉は山の内温泉郷の一つとなっています。
湯田中温泉、安代温泉、上林温泉、地獄谷温泉、星川温泉、穂波温泉、角間温泉、そして渋温泉が山の内温泉郷となっています。